東京で美味しいものを探すなら下町へ

デヴィッド・コンクリン

日本食文化研究家

かつて江戸の町人が住んでいた伝統的な町並みが残る下町・人形町に13年以上住んでいる、アメリカ・オレゴン州ポートランド出身のデヴィッド・コンクリンさん。ポートランド州立大学大学院で「日本食文化とグローバリゼーション」を研究し、日本史の修士号を取得。現在は東京を拠点に、江戸の情緒を残す下町の食文化を専門に活動しています。2017年には「コンクリンさん、大江戸を食べつくす」（亜紀書房）を出版。現在は蕎麦に関する本を執筆中です。

初めて東京を訪れる人にぜひ味わっていただきたい和食店やおすすめの散策スポットをリストアップしました。メジャーな観光名所もいいですが、下町やあまり知られていない穴場エリアを散策するのも楽しい経験です。浅草の蕎麦や抹茶アイスを味わい、知る人ぞ知る穴場へ出かけてみれば、東京旅行が一層思い出深いものになるはずです。

浅草の「丹想庵　健次郎」は大好きな蕎麦店です。オーナーが少し英語を話せるので、安心して注文することができます。
「駒形どぜう」は浅草名物、風味豊かなどじょう鍋のお店です。ぐつぐつと煮込む鍋のビジュアルと食欲をそそる香りがもたらすユニークな体験は、心地よい驚きを与えてくれることでしょう。
緑茶、特に抹茶が好きなら「浅草　壽々喜園」へ。抹茶ジェラートは濃さを選べます。
日本橋人形町に住んで10年以上経ちます。人情が残るこの街には地元の人で賑わう飲食店があちこちにあります。
歴史を感じる門前仲町は散策にぴったりです。夜は、数百種類の日本酒が味わえるお店など個性的なお店が軒を連ねる「辰巳新道」という飲み屋街で梯子酒を。
「隅田川テラス」は、隅田川の両岸約28kmにおよぶ区間で整備された素敵な水辺空間です。散策路にある両国橋には、相撲をモチーフにした装飾があしらわれています。