このページを検索された方は、ミシュランガイドと星の数で店を評価する、かの有名な基準について多分ご存知かと思います。ミシュランの三つ星の獲得は、レストランにとって最も有名な評価のひとつでしょう。ミシュランガイドの発行は1900年自動車の歴史の幕開けにまで遡ることができます。元々はドライバーのための万能ガイドブックでしたが、今はレストランのリストとランキングとして有名です。
ミシュランのシステムでは、一つ星レストランは「優れた料理」、二つ星レストランは「素晴らしい料理」、三つ星レストランは「卓越した料理」。三つ星は最高ランクです。これらのランキングは毎年更新されます。一つ星を獲得しただけでもすごいことで、三つ星を獲得すれば、世界の料理界の頂点に立つことができます。例えば、ここ数年のニューヨークでは、1年で50～60軒のレストランが一つ星を獲得しているのに対し、三つ星を獲得しているのは5～6軒だけです。
ミシュランガイド東京は2007年に創刊され、匿名で調査をするミシュランの審査員から高い評価を得られたレストランが数多く掲載されています。2020年で見ると、東京は世界のどの都市よりもミシュランの星付きレストランの数が多く（226店）、最高ランクの三つ星を獲得した店は11軒もありました。
このガイドでは、天ぷらから焼き鳥まで、東京で最高級の和食を提供する2020年版ミシュランの星付きレストランを紹介します。

ポイント

東京には世界で最も多くのミシュラン星付きレストランがあります
懐石、寿司、天ぷら、焼き鳥、ラーメンなどの日本料理をはじめ、フレンチ、イタリアン、中華など、東京で食べられるミシュランの星付き料理の種類は多岐にわたります
ミシュランの星付きレストランの中には数ヶ月前から予約が必要なところもあるので、事前に確認してから出かけましょう。

焼鳥おみ乃：至福の焼き鳥（一つ星）

焼き鳥は日本の定番メニューですが、味にうるさいグルメをも唸らせることができる「焼鳥おみ乃」。オーナー・シェフの小美野正良氏は、伝説の焼鳥の巨匠・池川義輝氏が経営するミシュランの星付きレストラン「鳥しき」で6年間修行をした方です。
おみ乃では、日本の北東に位置する南東北産の高級鶏「伊達鶏」を提供。養鶏場から丸鶏のまま仕入れ、店内で捌くので食道やひざまわりなどの、希少部位を新鮮なうちに味わうことができます。特におすすめなのが、レバーやちょうちん（鶏の殻ができる前の卵）の串焼き。1日に数量限定です。

焼鳥　おみ乃
東京都墨田区押上1-38-4
オンライン又は電話予約が可能です。

てんぷら　近藤：天ぷらの巨匠（二つ星）

東京の美食界の第一線で、長年にわたりその地位を誇ってきた天ぷらの名店。その成功を支えてきたのがオーナーの近藤文夫氏。近藤氏は、有名ホテルの老舗の日本料理店で数十年の経験を積んだ後、1990年代初頭にこの店をオープンしました。緻密でありながらも独創的な料理で、国内外の著名人をも魅了。メニューは東京湾で獲れた魚介類や旬の野菜を中心に、革新的で驚きに満ちた料理が中心です。極細千切りニンジンを一瞬でかき揚げにして出す一品は看板メニューの一つです。

てんぷら　近藤
東京都中央区銀座5-5-13　坂口ビル9F
オンライン予約が可能です。

龍吟　本店：和食の真髄（三つ星）

「龍吟」は10年連続でミシュラン三つ星を獲得し、2010年には日本料理の店として初めて、「世界のベストレストラン50」に選ばれました。
スターシェフ山本征治氏の料理哲学は、「季節の恵みを味わう」という和食の基本に徹する、ということ。龍吟では、化学調味料や人工調味料を使わず、海と山の幸の中から選りすぐりの旬の食材のみが使用されています。毎日全国から食材を仕入れており、芸術の域にまで達している料理を提供しています。究極の「日本料理」を体験したいなら、ぜひ足をお運びください。日本料理とその食材の豊かさが究極の形で表現されています。