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作成日:2023年1月30日

「スイーツの街」「スイーツ激戦区」といわれる東京・自由が丘。この街で今注目したいのは、経験と技術を兼ね備えた人気パティシエ、ショコラティエによるこだわり溢れるチョコレートです。バレンタインのギフトや自分へのご褒美、東京土産にぴったりの、個性豊かで洗練されたショコラが見つかります。

チョコの奥深い世界に魅了されるbean to barの店 ── マジドゥショコラ(MAGIE DU CHOCOLAT)

マジドゥショコラは、2016年にオープンしたbean to barのショコラトリー。オーナーパティシエの松室和海氏は、「モンブラン」発祥の店、その名も「モンブラン」や、フランスを代表するお菓子「オペラ」を誕生させた「ダロワイヨ」など、名菓子発祥の店が多いこともあって、自由が丘に出店を決めました。店内には板チョコから焼き菓子、ボンボンショコラ、創作菓子など、「チョコレートありき」で作られた多様なスイーツが揃い、多くのファンが連日訪れています。

bean to barとは、カカオ豆からチョコレートバーができるまでの全工程を一貫して行う製造スタイルのことです。さらに松室氏は、「ダイレクトトレード」といって現地まで赴き、栽培や発酵、乾燥方法まで、納得のいく方法を実現できる農園とだけ契約を交わす、直接取引を行っています。

松室氏に農園について伺うと、「今はフィリピンの農園と、希少なカカオ豆であるホワイトカカオを増やすプロジェクトを進行中です」「台湾では、農園の方と一緒に現地の学生に植え込みを指導していますよ」「パナマのカカオ豆は日本で取り扱っているところは少ないのですが、品質を良くするため、発酵の温度や乾燥状況などの情報交換を密にしています」と、さまざまな国名が立て続けに出てきます。それもそのはず、契約農園数は実に20か所にも及びます。現在は、カカオの生育、発酵、乾燥までを現地で行い、店で焙煎を行っています。

松室氏が素材にそこまでこだわるのは、「カカオはフルーツ」だから。例えば、りんごが品種や産地だけでなく、その年の気候条件などにより味も質も変わるのと同じことがカカオにも言えるため、現地まで足を運び、栽培や発酵方法を自身の目で確かめています。また、ダイレクトトレードやノウハウを伝えることで、現地の方に安定した生活を送ってもらいたい、お客様はもちろん、チョコレート作りに関わるすべての人に笑顔になってもらいたい、そんな想いも持っています。

マジドゥショコラには看板商品がいくつもありますが、その筆頭に挙げたいのが、チョコレートサンドの「マジドカカオ」です。ミルクピスターシュ、ミルクキャラメル、宇治抹茶など8種類の定番フレーバーに、おおよそ月替わりで季節もの1種類が加わります。季節ものにはこれまで、マロンやイチゴ、レモンクリーム、マンゴーなどが登場。2月はルビーチョコとイチゴです。

シンプルにチョコの味比べをしたいなら創作菓子または板チョコの「モンドチョコレート」がおすすめです。モンドチョコレートはガーナやマダガスカルなど産地別に約30種類ありますが、入荷ごとにレシピを変え、カカオ豆の特徴を最大限に生かして作っています。パッケージの左上にある金色のラベルには、日本でいう都道府県名が書いてあり、産地だけでなく地域による味の違いまで楽しめます。

この他、創作菓子のガナッシュや、自由が丘店でしか飲めないショコラショーにフルーティな「カカオパルプスムージー」、ギフトにもぴったりの「カカオ豆の甘納豆」も人気。バレンタインにはボンボンショコラがおすすめで、産地ごとに作られたショコラのほか、ルビーチョコと同じく第4のチョコと言われる「No.4」を購入することができます。

店名はフランス語で「チョコの魔法」を意味しています。マジドゥショコラのチョコレートは、まさに誰もが幸せになれる魅惑のマジックです。あなたもめくるめくチョコの世界に酔いしれてみてはいかがでしょう。

研ぎ澄まされた感性が生む芸術的な絶品チョコ ── ライフ イズ パティシエ(LIFE IS PÂTISSIER)

スタイリッシュな空間が印象的なお菓子とお花のショップ、ライフ イズ パティシエは、自由が丘らしい、個性的で洗練されたお店。オーナーパティシエの太田悠一氏は、洋菓子の名店「フランセ」、恵比寿の人気レストラン「Q.E.D.CLUB」、老舗フルーツ専門店「千疋屋」などでパティシエ、ショコラティエとして約10年間修業を積み、世界的なチョコの祭典「サロン・デュ・ショコラ」では2度の金賞に輝くほどの実力の持ち主です。千疋屋時代、世界中のスイーツを食べ歩いた際にフランスで出合ったキャラメルのお菓子にインスピレーションを得て、独立後にお店の看板商品であるリーフキャラメルを試作し、好評だったことから開業を決意しました。
リーフキャラメルは、チョコレートに閉じ込めたキャラメルをサクサクとした食感に仕上げているのが特徴。口当たりなめらかなチョコとのマリアージュが楽しめる逸品です。

焼き菓子は常時10種類あります。特にチョコレート菓子は、幅広い世代の方に向けて口の中ですっと溶けて食べやすいもの、他の素材を合わせるにしても1種類に留め、シンプルな組み合わせを意識しています。

この他、太田氏が近所のギャラリーで見かけた絵に惹かれ、作家さんにイラストを描いてもらったという、動物たちのイラストがかわいいクッキー缶(9種類の焼き菓子の詰め合わせ)や、あるハイブランドの展示会でVIP用のお持たせにもなったというバスク地方のお菓子「バスクバターサンド」も人気。バレンタイン時期には、ボンボンショコラも登場予定です。

太田氏は、「人と人がつながって、よりよいものが生まれる」という考えから、パティシエの枠にとどまらず、フラワーアーティストや作家、建築家など様々な分野のクリエイターとのコラボレーションにも積極的。そんな軽やかな姿勢は、一般的な洋菓子店とは一線を画した、おしゃれな雰囲気に包まれた店舗や、太田氏が生み出すお菓子一つひとつに反映されています。これからも、確かな腕と大胆な発想力で、新しい美味しさと驚きを表現し続けてくれることでしょう。

アイデア満載の和素材×チョコは、日本茶にぴったり ── 世田谷トリュフ

駅の喧騒から少し離れた奥沢神社近くに佇む世田谷トリュフは、2019年にオープンした「日本茶に合うチョコレート」をコンセプトに掲げるトリュフ専門店です。抹茶蜜、酒粕と餡など4種類の定番の味に、月替わりで登場する季節にちなんだ6種類のフレーバー、長年改良を続けている店の原点・2種類のワイントリュフというラインナップを楽しむことができます。詰め合わせはもちろん、1個から購入できます。

定番とシーズナルのトリュフに共通するのは、柚子やゴマ、味噌といった日本の食材を多用し、チョコレートと合わせていること。和洋折衷の味をバラエティ豊かに楽しめるのが、先述したコンセプトの心であり、人気の理由なのです。そして、これらの斬新な組み合わせは、オーナーパティシエのユミコ・ウオーマック氏の経歴が大きく関係しています。

ウオーマック氏は作詞・作曲家の顔も持ち、「宮下智」の名で田原俊彦氏の名曲「ハッとして!Good」や「NINJIN娘」などを手掛けた経歴の持ち主です。芸能界の一線から退いた後、渡米した先で友人に振舞ったトリュフが評判だったことから、フランスのリヨンで修業を積み、アメリカに戻りショコラティエを開くまでの腕前に。そこで現地のワイナリーと提携して作り始めたのがワイントリュフです。

その後、ウオーマック氏は2017年に日本へ帰国し、引き続きワイントリュフ作りを試みるも、バターや生クリームがアメリカと違い、うまくいきませんでした。それならと頭を切り替えて作ったのが、和の素材を用いた、日本ならではのチョコレートです。ワイントリュフも、当初はどちらも発酵食品であるため、合わせると味が相殺されてしまっていたのが、試行錯誤の末にワインをジュレにしてみたところ、両方の味を活かすことに成功しました。今はこの味を求めて、ワイン好きや男性の常連客の方も多く訪れます。

ウオーマック氏にしか作れない、多くの人を虜にするトリュフ。2月のフレーバーは、ラズベリー、ストロベリーティー、ラムレーズン、抹茶ゆず、ピンクシャンパン、白餡とカシスがスタンバイ。次々と生まれる珠玉の逸品は、一度食べたら忘れられない感動のおいしさです。

マジドゥショコラ(MAGIE DU CHOCOLAT)

住所 東京都世田谷区奥沢6-33-14 1F
アクセス 東急東横線、大井町線「自由が丘」駅南口より徒歩3分
その他 バレンタイン時期は混み合うので早めの来店がおすすめ。オンラインショップあり
URL マジドゥショコラ(MAGIE DU CHOCOLAT)

ライフ イズ パティシエ(LIFE IS PÂTISSIER)

住所 東京都世田谷区奥沢6-33-14 第一大塚ビル103
アクセス 東急東横線、大井町線「自由が丘」駅南口より徒歩3分
その他 オンラインショップあり。金曜・土曜・日曜のみの営業
URL ライフ イズ パティシエ(LIFE IS PÂTISSIER)

世田谷トリュフ

住所 東京都世田谷区奥沢2-7-10 プチハイムシマダ101
アクセス 東急東横線、大井町線「自由が丘」駅南口より徒歩7分、東急目黒線「奥沢駅」より徒歩3分
その他 オンラインショップ、サブスクあり
URL 世田谷トリュフ

営業時間・定休日・料金等の最新情報については公式ウェブサイトでご確認ください。

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