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更新日:2023年11月29日

玉川上水は、長さ43キロメートルの古い水路で、江戸市中や周囲の農村への飲料水、防火用水、農業用水の供給を目的に建設されました。江戸幕府が多摩川の水を江戸に引き入れる壮大な計画を立て、1653年に完成しました。
今回のモデルコースでは、玉川上水を歩きながら江戸の町と水との重要な関係について理解を深めたり、地域の水を使った地酒を試飲したりすることもできます。
まずは、JR青梅線の羽村駅から歩き始めましょう。

ポイント

  • コースをたどりながら玉川上水の歴史を学ぼう
  • 新東京百景に選ばれた新堀橋からの眺めを楽しもう
  • 酒蔵を訪ね、地域の水がおいしい酒造りに欠かせないことを理解しよう

凡例

  • 徒歩
  • タクシー
  • バス
  • 電車
  • 水上バス
  • 自転車

1

玉川上水羽村陣屋跡と玉川水神社

玉川上水羽村陣屋跡は、玉川上水と羽村取水堰を管理するために江戸幕府が置いた陣屋(役所)の跡地です。ここでは、幕府の役人と近隣地域の水番人が詰めていました。当時の建造物として、現在でも茅葺き屋根の陣屋門を見ることができます。
跡地は現在、東京都水道局の羽村取水管理事務所となっていて、今でも羽村取水堰を管理しています。
陣屋跡には玉川水神社が隣接しています。玉川水神社は、1652年から1654年にかけて玉川庄右衛門と玉川清右衛門により創建され、水の大切さと玉川上水工事の安全を祈念しています。

Walking1分

2

羽村取水堰

羽村取水堰は多摩川の河口から54キロメートル上流に位置しています。玉川上水の取水地として1653年に完成しました。
「固定堰」と「投渡堰」からなる珍しい堰で、多摩川が増水して一定水位以上になった時「投渡堰」の桁を吊り上げて堰を払います。
羽村取水堰の傍らには、玉川上水の建設に中心的な役割を果たし、この業績を称えられて玉川の名字が与えられた庄右衛門・清右衛門の兄弟の像を見ることができます。
堰は1900年と1924年に改築・拡張されました。

Walking13分

3

羽村市郷土博物館

羽村市郷土博物館には、「多摩川とともに」「玉川上水をまもる」「農村から都市へ」「中里介山の世界」の4つのコーナーがあります。ここでは多摩川とその流域や、玉川上水の歴史・仕組みについて学べるほか、羽村市で生まれた小説家の中里介山についても知ることができます。
この他、1847年に建築された旧下田家住宅などが屋外展示されています。旧下田家住宅とその生活用具は、国指定の重要有形民俗文化財に指定されています。
※開館時間等の最新情報は公式サイトで確認してください。

Walking25分

4

新堀橋

羽村市郷土博物館から少し歩くと新堀橋に着きます。現在の橋は1986年に完成したもので、橋から見る玉川上水は、東京都から「新東京百景」に選ばれた絶景スポットで、美しいケヤキとクヌギの並木が両岸から水面を覆っています。橋の西には金比羅大権現のある丘が見えます。6月には、運が良ければこの風景の中を舞うホタルを見ることができるかもしれません。

Walking8分

5

田村酒造場

玉川上水のほとりにある田村酒造場は、1822年創業の老舗酒造です。白い漆喰壁が美しい酒蔵は、長年にわたって大切に保存されてきたもので、敷地には酒造蔵、水車小屋、石垣など5つの登録有形文化財があります。前蔵(旧倉庫)では販売用の酒を展示しています。この他、酒造用の地下水を汲み上げていた井戸や、蔵元の私邸にあるケヤキの巨木も見ることができます。
この酒蔵を訪れたら、秩父奥多摩水を使い、「和醸良酒」に従って作られた代表的な酒、「嘉泉」を味比べしてみてはいかがでしょうか。
※酒蔵見学は12月と1月以外に行っており、要予約(ホームページまたは電話で希望日の3ヶ月前から1週間前までに連絡)。最新情報は酒造場に確認してください。 ゴールはJR青梅線の福生駅(徒歩約10分)です。