お気に入り

私の東京ガイド

興味のあるページを見つけたら、ハートをクリックしてあなたの「お気に入り」に追加しましょう!

ここから本文です。

作成日:2023年10月23日

今年の秋の紅葉は、どこで眺めたいですか?東京には有名スポットから穴場スポットまで、多くの紅葉スポットがありますが、いつもと少し違う景色を見たいなら、電車の車窓から眺める紅葉はいかがでしょうか。いつもと違う視点で、流れる景色を味わうことができるはずです。沿線のおすすめ紅葉スポット巡りや、この時期ならではのイベントと合わせて、紅葉三昧の1日を過ごしてください。
ただし、紅葉シーズンは人気スポットには多くの人が訪れますので、乗車時や見学時には、自然を傷つけない、ごみは持ち帰る、撮影の際は譲り合うなどのマナーを守るよう、ぜひ心掛けてください。

人気の紅葉スポット、高尾山でモミジのトンネルをくぐる爽快感 ── 高尾山ケーブルカー

新宿から特急に乗って約1時間。自然豊かな別天地で、東京有数の紅葉の名所である高尾山はすぐそこです。最寄り駅の高尾山口駅を降りてすぐ、川沿いに広がる紅葉に心を弾ませながら5分ほど歩くと、高尾山ケーブルカーの清滝駅に到着。今回の旅のお楽しみはここからです。高尾山の麓と、標高472メートルの山腹にある高尾山駅を6分ほどで結ぶルートは、31度18分というケーブルカーの線路では日本一の急勾配が特徴。車窓からは見事なモミジの紅葉を間近に楽しむことができます。ハイキングをしながら眺める絶景もいいですが、車窓で切り取られた風景も絵のような美しさ。最盛期には紅葉のトンネルができ、そのまんなかをケーブルカーで抜けていく心地よさを体感できます。

高尾山駅に到着したら、少し歩いて「かすみ台展望台」へ。眼下に広がる関東平野と、その手前に、赤や黄色に紅葉した山々の荘厳な景色が見渡せます。夏に開催されるビアガーデンが大人気の展望レストランでも絶景が楽しめます。そこからさらに山頂方面に向かえば、1200年以上前に開山され、高尾山のパワースポットとしても知られる薬王院でも見事な紅葉が楽しめます。例年11月中旬頃に見ごろを迎える山頂では、広場や展望台周辺、少し歩いた場所にあるもみじ台など、いたるところに紅葉スポットがあるので、ぜひ足を延ばしてください。

高尾山の紅葉の見ごろは11月中旬から12月中旬。2023年は10月28日(土)から12月3日(日)まで「高尾山もみじまつり」が開催されます。期間中の土日祝日には、清滝駅などでさまざまなイベントも実施。この時期の高尾山は、1年でもっとも多くの人が訪れるシーズンでもあります。登山道や展望台、周辺の飲食店、ケーブルカーも混雑は避けられません。お昼前後がもっとも混むので、なるべく朝早い時間に訪れるのがおすすめです。

多摩川沿いに広がる御岳渓谷の紅葉を堪能 ── 東京アドベンチャーライン(JR青梅線)

JR中央線の立川駅から、人気の観光スポット、奥多摩湖の玄関口である奥多摩駅までを結ぶ、JR青梅線。青梅駅から奥多摩駅間は「東京アドベンチャーライン」の愛称で親しまれており、駅を降りてすぐの場所で自然や多彩なアウトドア体験ができる、今注目のエリアです。

多摩川に沿って蛇行しながら山深い上流に向かう沿線には、美しい渓谷やダム湖、温泉などの見どころが数多くあります。なかでも、秋にぜひ訪れたいのが、軍畑(いくさばた)駅、沢井駅、御嶽駅の区間に広がる、御岳渓谷。この区間は紅葉がとくに見事で、車窓からもその絶景を楽しむことができます。

軍畑駅で電車を降りて青梅街道沿いに10分ほど歩くと、多摩川沿いを散策できる「御岳渓谷遊歩道」の入口があります。約4kmの道沿いでは、川の水際の木道を渡ったり、木立の木漏れ日の中をくぐり抜けたり、せせらぎを聞きながら渓谷の美しさに触れることができます。紅葉狩りが楽しめるのは、例年11月上旬から下旬頃まで。カエデ、イチョウ、ケヤキなどが鮮やかに色づき、川面に映える風景が目の前に広がります。途中には日本酒の「澤乃井」でおなじみの小澤酒造の酒蔵や、寒山寺、玉堂美術館などがあるので、合わせて立ち寄るのもおすすめです。

さらに、御嶽駅近くまで歩くと、玉堂美術館前にある名物の大イチョウが黄色く色づいているのが見えてきます。大イチョウは美術館の枯山水の庭から眺めるのも一興。静かにときを過ごし、日本の秋ならではの美を堪能してください。

沿線では、紅葉期間中の2023年11月18日(土)、19日(日)に、軍畑駅から沢井駅までの区間でスタンプラリーなどのイベントが行われるほか、沿線を巡りながら専用アプリを使って地域のさまざまな生き物や自然と出会い、収集するイベント「駅からはじまるいきもの探し いきものGO」(2023年9月23日から12月10日まで)も実施。紅葉散策を現地で楽しむツールとして、この秋は電動スポーツ自転車のレンタサイクルや、お得なきっぷも利用できます。親子でも楽しめるので、紅葉狩りと合わせてぜひ楽しんでください。

途中下車の旅を楽しみながら都心の穴場紅葉スポット巡り ── 東京さくらトラム(都電荒川線)

東京に残る唯一の都電で、荒川区の三ノ輪橋から新宿区の早稲田までの12.2kmを運行する荒川線。都心にありながら、車窓風景はどこかレトロでのんびりとした趣があり、地域の足であるとともに、多くの鉄道ファンや観光客にも親しまれています。

荒川線といえば、沿線に植栽されたバラや愛称にもなっている桜が有名ですが、紅葉の穴場スポットも多く、車窓からも楽しむことができます。とくにおすすめなのが、早稲田停留場から乗車して2つ目の学習院下停留場と、その次の鬼子母神前停留場の区間。例年、11月下旬から12月上旬にかけて、明治通りのイチョウ並木が黄金色に色づく中を都電が走り抜けます。鬼子母神前停留場からすぐの場所にある「知登世橋」は、都心のビル群を割るように続く荒川線の線路と、イチョウ並木を合わせて眺められるフォトスポットとしても知られています。

鬼子母神前停留場で途中下車すると、すぐに「鬼子母神堂」の参道になっており、古いもので樹齢400年以上というケヤキ並木が見られます。境内には樹齢約700年の大イチョウがあるので、参拝と合わせてぜひ立ち寄ってみてください。さらに、その次の都電雑司ヶ谷停留場の目の前には、雑司ヶ谷霊園があります。夏目漱石、竹久夢二、泉鏡花、小泉八雲など多くの文化人の墓所があることで知られていますが、こちらでもイチョウ並木をはじめとした色づく木々の中を散策することができます。

次は、都電雑司ヶ谷停留場から池袋、大塚、巣鴨などを通過しながら25分ほど乗車し、王子駅前停留場へ。停留場前には、紅葉スポットとして知られる飛鳥山公園があります。園内にはモミジ、カエデなどが点在し、11月中旬から12月中旬頃まで紅葉を楽しめます。他にも、王子の地名の由来となった王子神社には東京都指定文化財の大イチョウがあり、こちらも必見。隣接する音無親水公園も紅葉の穴場スポットで、石神井川の旧流路沿いにモミジ、ケヤキなどが植えられており、静かな水辺を散策することができます。

東京さくらトラムの旅には、日常の中の非日常を探すような、わくわくする楽しみが詰まっています。ぜひ自分だけの景色を探しに出かけてみてください。

高尾山ケーブルカー

アクセス ケーブルカー「清滝」駅へは京王線「高尾山口」駅より徒歩約5分。
「高尾山口」駅へはJR、京王、小田急、都営地下鉄「新宿」駅から京王線特急で約55分
URL 高尾山ケーブルカー(高尾登山電鉄)

東京アドベンチャーライン(JR青梅線)

アクセス JR青梅線「軍畑」駅へはJR、京王、小田急、都営地下鉄「新宿」駅からJR中央線・青梅線で約1時間30分
その他 ■青梅線・五日市線の旅
https://imatama.jp/jreast-special
URL 東京アドベンチャーライン(JR青梅線)

東京さくらトラム(都電荒川線)

アクセス 東京さくらトラム「鬼子母神前」停留場へは、「早稲田」停留場から6分(午前10時から午後3時台は6~7分間隔で運行)
その他 2023年10月22日(日)より東京さくらトラム(都電荒川線)アクリルスタンドキーホルダー(全6種類)を限定販売。
■発売場所:荒川電車営業所、三ノ輪橋おもいで館
URL 東京さくらトラム(都電荒川線)

周辺エリア

東京北部|東京郊外

奥多摩とその周辺|高尾山とその周辺|板橋|赤羽|池袋