上野恩賜公園

上野中心部への行き方

上野公園は東京の下町、古き良き時代の雰囲気が漂う上野の中心にあります。1873年、明治初期に公園の指定を受けた日本でもっと歴史ある公園の一つです。上野恩賜公園という正式名称は、1924年には大正天皇より東京都に下賜されたことからきています。以来、人々の憩いの場として、また芸術と文化の中心地として優雅さと遊びの要素が見事なまでに融合された魅力溢れる公園となっています。

上野公園には上野動物園をはじめ、素晴らしい美術館や博物館がたくさんあり、楽しみ方に事欠きません。
入園は無料ですが、施設ごとに入場料が設けられています。ほとんどが600円前後とあまり高くありません。美術館をはじめ、大半の施設の開館時間は9:00もしくは9:30で、16:00〜17:30に閉館します。ほとんどの施設は月曜日が休館日となっています。上野公園自体の入園時間は5:00から23:00です。

上野駅下車、公園口の改札を出てください。上野駅は、東京中心部を周回しているJR山手線の停車駅、また新幹線を含む多数の路線が乗り入れるターミナル駅です。上野公園は、公園口の改札の通りの向かい側にあります。また、東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、JR山手線の鶯谷駅、京成線の京成上野駅からも徒歩圏内です。
詳細については、公園の公式ウェブサイトの地図で確認してください。

満開の桜／上野公園を散策して手漕ぎボートに乗ろう

上野公園の中央園路の桜並木は全国的に有名です。昔から桜の名所として親しまれており、俳人松尾芭蕉の句にも詠われていました。桜の季節は例年ですと3月下旬から4月上旬までで、連日、何十万人もの花見客でにぎわいます。800本ものソメイヨシノが咲き誇る光景は圧巻です。桜の美しさに酔いしれる以外にも青空骨董市などのイベントも楽しむことができます。公園主催の桜祭りの期間中は、1000個のぼんぼりがつるされ、防犯の一役を担うと共に、夜桜見物ならではの雰囲気を醸し出しています。

上野公園はのんびり散策しながら、景色を眺めるのにももってこいの場所です。JR上野駅側から入ると、大きな長方形の噴水が見えてきます。そこから北に向かってずっと歩いて行くと東京国立博物館があります。そこから南、中央園路の桜並木を歩いて行くと、出口に差し掛かかったところに迂回路があります。その先には明治維新の立役者であった侍、西郷隆盛の像があります。そこからまた不忍池まで戻ってみましよう。遠くから美しい景色を眺めるのもよし、手漕ぎボートで繰り出すのもよし。水辺で戯れてください。

愛くるしいパンダに出会える上野動物園—上野公園の美術館、博物館で優れた芸術・文化を堪能

約350種、2,500点以上の動物が暮らす「東京都恩賜上野動物園」は、1882年にオープンした日本最古の動物園です。上野公園の北側にあり、東園と西園それぞれに多種多様な動物が暮らしています。二つのエリアは橋でつながっています。

上野動物園を一躍有名にしたのがジャイアントパンダの飼育と繁殖の成功です。一番人気のパンダ以外にもスマトラトラやニシローランドゴリラ、アメリカバク、ホッキョクグマなど様々な動物が飼育展示されています。

西園の子ども動物園すてっぷは、幼いお子さん連れには必見です。西園ではサイ、カバ、キリン、シマウマなど、アフリカ大陸の動物たちが多く暮らしています。このほか小型の哺乳類が展示されている小獣館、両生爬虫類館があります。

東園には五重の塔と17世紀の茶室があります。お茶会などのために中に入ることはできませんが、外観を見ることは可能です。歴史ある動物園の中にあって和の雰囲気を醸し出しています。

上野公園は全国有数の美術館や博物館を取り揃えているといっても過言ではありません。日本の美術や工芸品、西洋美術、科学などがテーマの国立博物館など、ここに集結された展示品の多様性と品質の高さは群を抜いています。訪れる前に、特別展の有無を確認するとよいでしょう。たくさんある施設の中から主なものを紹介します。

東京国立博物館は日本で最も長い歴史を誇る博物館で、膨大な数の日本の文化財が複数の建物にまたがって保管、展示されています。

日本屈指のコレクションを誇る国立西洋美術館では、ヨーロッパや北米の名高い美術館からの大作を借りて展示する特別展を定期的に開催しています。建物はル・コルビュジェによる設計です。

東京の下町は商人と職人が暮らす地域としての歴史を育んできました。下町風俗資料館は、そうした下町情緒を今に伝えています。展示を通じ、19世紀末から20世紀初頭の庶民の暮らしぶりを垣間見ることができます。

歴史ある上野公園の神社仏閣

上野公園に点在している神社仏閣は、日本の近代史における重要な出来事と公園との深い繋がりを今に伝えています。上野公園は元来、何世紀にもわたって日本を統治していた徳川家の墓がある東叡山寛永寺の境内の一部でした。寺は内戦で破壊され、その敷地に今の公園が整備されました。寛永寺は規模が縮小されたものの、今も公園内に残っています。

初代徳川将軍、徳川家康が祀られている上野東照宮は、国の重要文化財に指定されています。1627年の創建以来、いくつもの壊滅的な戦乱や地震に耐えてきました。金箔を施した装飾や入り組んだ彫刻は圧巻です。訪れる人たちの殆どは幸運を祈願するためにやってきます。

上野公園には金運と幸運にご利益のある仏教の女神、弁財天を祀った弁天堂があります。不忍池の中央にある寺院は八角形をした特徴ある建物です。