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第47回 東京メトロの駅でアートを発見しよう

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東京を訪れる観光客のほとんどは、地下鉄を利用します。初めて乗る人は、13もの路線で構成される東京メトロと都営地下鉄の、2つのメイン路線の迷路のようなネットワークに驚くことでしょう。
地下鉄構内の列車、トンネル、階段、エスカレーター、エレベーターで、毎日数百万人の通勤・通学客や観光客が行き交っています。
観光客は、地下鉄を利用して、都内の様々な美術館やその他の観光スポットに出かけますが、実は、駅の中にもアート作品があることをご存知でしたか?さあ、地下鉄に乗って、アートを探す旅に出掛けてみましょう。

今回は、最近完成した副都心線(茶色)と最も古い路線である銀座線(オレンジ)沿線をご紹介します。
2008年にオープンした副都心線は、埼玉郊外と東京北西部に位置する池袋とを結び、南西に位置する渋谷まで繋がっています。池袋から、各駅にアート作品が設置されています。

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「楽園」平山郁夫

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「大宇宙にはばたく」天津恵

■池袋駅
池袋駅のB1通路には、金属工芸家・宮田亮平の「幸福のリング」があります。コンクリートのジャングルと呼ばれる東京ですが、池袋の地下では、青い波の合間を旋回するイルカの美しい姿が見られます。

■雑司ヶ谷駅
池袋駅から一駅副都心線を下ると、古く、静かな街として知られる雑司ヶ谷駅に着きます。この駅には版画家・木村光佑の作品が2点展示されています。「雑司が谷物語」は、池袋出口改札の外側にある壁画で、この地域の歴史を題材としたモチーフが描かれています。目白通り口改札門の内側には、対になっている作品「雑司が谷の詩」があり、地域の名所や象徴的なイメージが描かれています。

■西早稲田駅
次の駅、西早稲田駅の北改札口では、日本各地のパブリックアートを手掛けている天津恵の「大宇宙にはばたく」に注目してください。東京に住み慣れた人々の目をも引きつける、カラフルな陶器の壁画です。
同じ駅の早大理工方面改札の外には、現代美術家・山口晃の「地下鐵道乃圖」もあります。地下鉄構内を断面図にして描いたこの優美なステンドグラスの作品は、大和絵のような描き方で、「雲の合間から眺めた」東京の街を描いています。

■東新宿駅
東新宿駅にある、現代美術家・中山ダイスケの「新宿躑躅」は、花をテーマとした壁画で、黄色、ピンク、白の華やかな色彩が、乗客の目を捉えます。

■新宿三丁目駅
銅板画家・山本容子の不思議の国のアリスシリーズのひとつである「Hop, Step, Hop, Step」は、今回の作品リストの中で、最も可愛らしい作品といえるでしょう。ステンドグラスに、愛情込めて細部まで描かれたウサギが飛び跳ねています。
この駅では、同じ作者のもう一つの作品、「Tea Party」を観ることもできます。改札の外壁に描かれたモザイク壁画で、ウサギと2人の人間たちとの食事が描かれています。

最後に、新宿三丁目には、日本画家・千住博の大きな絵画「ウォーターフォール」が展示されています。彼が得意とするモチーフ、滝を描いた絵は、駅の廊下という匿名的な雰囲気のなか、地下鉄の乗客を街の喧噪の外に連れ出す、瞑想的な作品です。

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「新宿躑躅 “Shinjuku Azalea”」中山ダイスケ

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「晴れのち雨のち晴れ」吉武研司

■北参道駅
油絵画家・吉武研司の「晴れのち雨のち晴れ」もまた、見逃せない作品です。エネルギーをテーマにしたタイルの壁画で、魚、川、鳥、太陽といった素朴なイメージが溢れ出すように描かれています。

■明治神宮前駅・原宿
武田双雲の「希望」は白い壁に描かれた、力強い書道作品です。千代田線への連結通路に設置されています。
洋画家・野見山暁治の「いつかは会える」は、明治神宮前交差点口に向かう駅構内に設置された作品です。野見山は87歳で初めてステンドグラスを手掛けました。様々な色が用いられ、大きくて人目を引く、点や線といった具体的なものにとらわれずに表現された作品です。

■渋谷駅
渋谷はネオン街で有名な街ですが、洋画家・大津英敏のステンドグラスの壁画「海からのかおり」はそれとはまったく違う雰囲気を感じさせます。一方、洋画家・絹谷幸二の「きらきら渋谷」は、富士山を背景とした東京の都会的景観を陶器レリーフで表現したものです。どちらも駅の副都心線構内にあります。
渋谷では、東京メトロ銀座線に乗り換えるため、いったん地上に上りましょう。

■銀座駅
銀座駅で下車すると、日本画家・平山郁夫の1994年の作品「楽園」が展示されています。この眩しいステンドグラスの作品は、銀座線と丸の内線をつなぐ地下広場の銀座オアシスに展示されています。
「Glass Box Metro Ginza」(メトロ銀座ギャラリー)を訪れることも忘れずに。その名の通り、東京藝術大学等の協力により様々な芸術作品を楽しむことのできる、ガラスの小箱です。日比谷線コンコースのB7とB8出口の近くにあります。

もちろんここから地上に出て、銀座の街を散策することもできます。ちょっと足を延ばしたい人は、銀座から有楽町まで歩き、有楽町線改札近くにある「ぽん太の広場」に向かいましょう。世にも珍しい、タヌキの彫像のコレクションを観ることができます。

まだ余力が残っているようなら、東京メトロ有楽町線で豊洲駅に向かいましょう。宮田亮平の陶器の壁画「豊洲今昔物語」が3番出口近くに展示されています。東京のウォーターフロントとして栄えた、豊洲の歴史を描いた作品です。

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「希望」武田双雲

便利でお得な地下鉄パス

東京の地下鉄を最大限楽しむには、東京メトロと都営地下鉄の共通1日券(2017年4月1日から大人900円、子ども450円)、または東京メトロ24時間券(大人600円、子ども300円)がおすすめです。

更新日:2017年3月30日

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