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第45回 天王洲アイル:東京に新しい水辺のアートスポットが誕生

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もしあなたが、新宿や渋谷とは一味違う東京を体験したくなったら…?あるいは、都会の喧噪に疲れてしまったら…?さあ、そんな時は隠れた東京のアートスポット・天王洲アイルへ出かけてみましょう。

天王洲アイル

天王洲アイルは、東京ベイエリアに位置する、運河に囲まれた小さな島です。近年、アートやデザインを楽しめる魅力的な水辺のアートスポットとして、大きく生まれ変わりました。
東京モノレールもしくは、りんかい線の天王洲アイル駅で下車しましょう。都会のビル群からそう離れていないはずなのに、島を取り囲むボードウォーク(遊歩道)、広々とした風景にゆったり流れる運河や桟橋など、都心とは全く違う雰囲気に驚くはずです。しかし、この開放的な雰囲気だけが天王洲アイルの魅力ではありません。

「建築倉庫ミュージアム」

「建築倉庫ミュージアム」は、寺田倉庫本社ビル1階のスペース内にある、建築模型に特化した日本で唯一のミュージアムです。今まで建築事務所の奥にしまわれ、人の目に触れることがなかった模型を建築デザイン資料として展示すること、また、それらの模型を保存することを目的として、2016年にオープンしました。
とはいっても、建築家や建築を専攻する学生のためだけのミュージアムではありません。ミュージアムのエントランスとなっている収蔵庫用の背の高い木の扉を開けると、そこには特別な空間が広がっています。倉庫のように整然とした棚に並ぶのは、青木淳、隈研吾、プリツカー賞を受賞した坂茂など、日本を代表する建築家たちの建築模型の数々です。

2メートルにも及ぶ巨大な模型もあり、棚ひとつ分がいっぱいになっていることも。東京スカイツリー、各地の空港や、実現することがなかった構想段階の建築模型もあります。このミュージアムは、こうした有名建築やプロジェクトの資料を目のあたりにすることができる、貴重な場所なのです。
展示物も多種多様で興味深く、訪れる人を飽きさせません。例えば、立体模型ではなく、金属パネルの上に美しく彫られている展示物や、実際の建築素材を使った模型なども含まれています。
ミュージアム内は撮影も可能(ただしフラッシュは禁止)。また展示パネルの情報は全て日英バイリンガルです。フリーWi-Fiも使用できる会場から、展示パネル上のQRコードを使ってウェブにアクセスし、その建築家のさらに詳しい情報を閲覧することもできます。

パブリックアート、その他のみどころ

「建築倉庫ミュージアム」と同じ建物内には、不定期で展覧会を開催している「T-Art Gallery」もあります。さてここで、屋内のアート巡りをしたら、屋外のパブリックアートの見どころにも足を運んでみましょう。
遊歩道と平行に走る「ボンドストリート」では、特別イベントやアートフェスティバルも開催されます。もうひとつ駅側の通りに入ると、1階にアートホールがある天王洲セントラルタワーや、エントランス前の広場に三島喜美代の巨大なゴミ箱の彫刻作品が設置されている、東横インが並んでいます。

また、もう一つ見逃せないアートスポットが、画材ラボ「PIGMENT(ピグモン)」です。店舗デザインが素晴らしく、アーティストでなくても、間違いなく訪れる価値があります。竹の簾が天井に優美にあしらわれ、壁には、4500色以上の顔料や様々な形状、種類の筆など、タイプごとに数多くの画材が整然と並べられ、そのディスプレイはさながらミュージアムのようです。
このようなオープンしたばかりの注目施設だけでなく、天王洲アイルの桟橋沿いには洗練されたカフェ・レストランが多数あり、このエリアでゆったりと素敵な一日を過ごすことができます。

「TERRADA Art Complex」

「画像」

【淺井裕介「胞子と水脈」展示風景】Photo by Keizo Kioku

天王洲アイルから少し離れますが、「TERRADA Art Complex」も必見です。寺田倉庫本社ビル前の橋を渡り、ビルを背後に東京本土に戻って左に曲がると、一見、工場のような外観の建物が見えてきます。中に入り、3階まで上がってみましょう。
2016年にオープンした「TERRADA Art Complex」には、東京で最も先駆的な4つの現代アートのギャラリー、児玉画廊、URANO、ユカ・ツルノ・ギャラリー、山本現代が集結しています。児玉画廊では旬のアーティストの作品を、一方、ユカ・ツルノ・ギャラリーでは国内の若手に加え、ホセ・パルラやカンディダ・ヘーファーなど海外アーティストの展覧会を楽しむことができます。またURANOでは、2017年ヴェネツィア・ビエンナーレの日本館出展作家に選ばれた岩崎貴宏をはじめとする、注目のアーティストたちの作品、山本現代では、ユニークなコンセプトを重視した国内外のアーティストの作品を紹介しています。

天王洲アイル周辺で数時間を過ごし、建築やアートを思う存分楽しんだ後は、りんかい線に乗りお台場に向かって、ベイエリアを引き続き楽しむのもよいでしょう。また品川に戻り、「原美術館」を訪れるコースもおすすめです。このように、いまや東京ベイエリアは、アートファンを惹き付ける魅力あるエリアとなっています。ぜひ一度、探索してみてはいかがでしょうか?

更新日:2017年2月17日

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