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第40回 東京の現代アートギャラリー、ビギナーズガイド

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東京で現代アートを楽しむ方法は、美術館を訪れることだけではありません。今回は、現代アートを楽しめる都内各エリアのアートギャラリーをご紹介します。

今日では、都内のギャラリーで国内外のあらゆるスタイル、アーティストの作品を楽しむことができますが、現代アートを扱う最初のコマーシャル・ギャラリー(ギャラリーと作家が契約を交わして作品を展示、販売するギャラリーのこと)が日本に登場したのは、1950年のことでした。

東京には、例えばニューヨークのように、アートに特化したエリアがあるわけではありません。むしろ各エリアにアートスポットが「散在」しているという特徴があり、このことから、東京では現代アートの鼓動を感じることが難しい、という印象を持たれるかもしれません。とはいえ、別のギャラリーが同じビル、または近くのビルに集まっていることが多く、一度に複数のギャラリーを訪れることができます。

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【デザインフェスタギャラリー 外観】

エリアガイド

以下のエリアガイドでは、東京の主な現代アートギャラリーを紹介します。

ここではごく限られた数の、特に現代アートを扱うコマーシャル・ギャラリーのみを紹介しています。これら以外にも、企業や非営利団体によって運営されている非営利のものなど、多数のギャラリーがあります。

■浅草・上野・谷中
上野や浅草というと、普通は美術館や寺院を連想しがちですが、実は素晴らしい現代アートギャラリーも多数存在しています。浅草では、1868年に建てられた古い土蔵を再生したアートスペース「ギャラリー・エフ」がおすすめです。下町情緒漂う街、谷中を訪れたなら、古い木造アパートを改修した文化複合施設「HAGISO」に立ち寄ってみましょう。その名が示すように銭湯だった建物を改修した「SCAI The Bathhouse」は、現在東京で最も影響力のあるギャラリーのひとつです。

■馬喰町
東東京エリアは、次代の東京のアート・デザインシーンを担うエリアとして期待されています。アート関連施設が特に集中している馬喰町は「CASHI」、「ラディウム-レントゲンヴェルケ」、「Taro Nasu」といったギャラリーが互いに隣接しており、またファッショナブルなカフェやレストランも点在している街です。

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【HAGISO「Japan Junction展」】

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【ピラミデビル】

■銀座
この東京屈指のショッピングエリアは、一般的には老舗デパートやソニービルなどで特に有名ですが、一歩裏通りに入ると、現代アートを扱う日本最初のコマーシャル・ギャラリーである「東京画廊+BTAP」をはじめ、「ギャラリー小柳」、「メグミオギタギャラリー」など、有名ギャラリーが密集しています。

■原宿・青山
青山には多数の魅力的な美術館がありますが、たまにはこのエリアのギャラリーを訪れてみてはいかがでしょうか? 中でも、JR原宿駅からすぐ近くの「Blum & Poe」がおすすめです。竹下通りの裏通りには、複数の展示スペースを持ち、主に若手アーティストの作品を扱う「デザインフェスタギャラリー」もあります。

■六本木
2008年に多くのギャラリーが六本木を離れましたが、近年、再びアートの拠点となっています。おすすめは「オオタファインアーツ」、「ワコウ・ワークス・オブ・アート」、「禅フォトギャラリー」があるピラミデビル、「タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム」、東京随一の写真集の品揃えを誇る書店で、展覧会も開催する「IMA Concept Store」があるAXISビルです。さらに「Hiromiyoshii Roppongi」、「Take Ninagawa」もこのエリアの主要ギャラリーといえるでしょう。またもちろん六本木には、国立新美術館、森美術館、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHTなどの美術館もあります。

■市ケ谷・神楽坂
2005年以来、神楽ギャラリービルには、様々なギャラリースペースが入れ替わり入居してきましたが、ついに数年前「ミヅマアートギャラリー」(市谷田町)がオープンしたことで、アートエリアとしての地位を確立しました。また、ギャラリーを巡りがてらにカフェやレストランも楽しむことができるエリアです。

■千駄ヶ谷
このエリアは、近年「小山登美夫ギャラリー」、「タカ・イシイギャラリー」が清澄白河から移転してオープンしたことで、小さなアートスポットとしてみられるようになりました。この2つのギャラリーは同じビルにあり、一度に訪れることができます。

■天王洲・東品川
最近、URANO(旧称:ARATANIURANO)、山本現代といったギャラリーが、白金から東品川のTERRADA Art Complexに移転しました。ユカ・ツルノ・ギャラリーや児玉画廊の第2スペースも入居しています。また、天王洲・東品川エリアには他にも、様々なアーティストスペースやアトリエなどがオープンしています。

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【ミヅマアートギャラリー 外観】Courtesy Mizuma Art Gallery

おすすめの巡り方

1日時間があるのであれば、六本木を含め、銀座、馬喰町、谷中など東東京のいくつかのエリアを巡るのがおすすめです。ギャラリーは遅くまで開いていることが多いため、ディナー直前の時間まで数カ所を巡り、青山のような東京の中心地でギャラリー巡りを終えることができます。

もし半日しか時間がない場合は、六本木のように一エリアに絞るか、東東京エリアの上野や谷中、もしくは銀座や馬喰町を中心に巡るのがおすすめです。

アートギャラリーでのエチケット

コマーシャル・ギャラリーは、美術館とは違い営利目的で営業しています。展示物は販売されている為、特別の許可がない限り展示物に触れることはできません。アートシーンを知り、人々と交流するには、ギャラリーのウェブサイトをチェックし、展覧会のオープニング・パーティーに出かけるのもよいでしょう。展覧会場では、ぜひギャラリースタッフに作品やアーティストについて質問してみましょう。コマーシャル・アート業界はインターナショナルで、多くのギャラリーには英語が話せるスタッフがいます。ほとんどの場合、展示に関する基本情報が記載されたフライヤーやパンフレットを受け取ることができ、またカタログや本を閲覧できることもあります。

ギャラリーは頻繁にエリアや入居ビルを変更することがあるため、必ず訪れる前にギャラリーのウェブサイトをチェックし、最新情報を手に入れるようにしてください。

更新日:2016年9月7日

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