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第35回 東京都美術館(稲庭彩和子学芸員)

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トビカン・ヤカン・カイカン・ツアー

東京都美術館「アート・コミュニケーション事業」

新生・都美館を象徴する「とびラー」たち

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とびらプロジェクト

当館は1926年に「東京府美術館」として創設され、今年で90周年を迎えました。2012年のリニューアルオープンを機に「新生・東京都美術館」として再出発し、現在は“アートへの入口”として、“心のゆたかさの拠り所”となることを目指して活動を展開しています。その実現のために、展覧会事業などと並んで掲げている4つの柱のひとつが、「アート・コミュニケーション事業」。これは、アートを媒介として人々のつながりを育む活動で、ワークショップや講演会など、年間を通して様々なプログラムを実施しています。

美術館における従来の教育普及活動との最大の違いは、館側が一方的に何かを提供するのではなく、参加者(市民)が学芸員や大学教員と美術館での活動を一緒に考える点にあります。そうしたスタンスが最も顕著な二つのプロジェクトのうちの一つが、東京藝術大学と連携して運営している「とびらプロジェクト」。毎年40名のアート・コミュニケータ、通称「とびラー」を広く一般から募集し、より開かれた形で作品を鑑賞するための方法などを、とびラー自身に主体となって考えてもらう試みです。ライトアップされた当館の魅力をとびラーがそれぞれオリジナルのガイドプランを考えて案内する「トビカン・ヤカン・カイカン・ツアー」、各展覧会で作品の鑑賞ポイントを取り入れたバッジを来館者と共に作り、作品鑑賞の記憶を持ち帰ってもらえる「イロイロとび缶バッジ」など、既に様々な活動がここから生み出されました。

上野公園にある9つの文化施設が連携

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ミュージアム・スタート・パック

そして、当館のアート・コミュニケーション事業を特徴づけるもう一つのプロジェクトが、子どもたちのミュージアム・デビューを応援する「Museum Start あいうえの」です。上野公園には、当館のほかにも多くの美術館や博物館、また動物園や音楽ホールまでが揃っています。その9つの文化施設への扉を子どもたちが開けたくなる“きっかけ”を用意するのが「あいうえの」で、ワークショップに限らず、そこに参加するともらえるバッグ「ミュージアム・スタート・パック」もそんな“きっかけ”のひとつ。自由に書き込みができるオリジナルブックが入っているほか、施設ごとに異なる9つの限定オリジナルバッジ(アーティスト日比野克彦デザイン)を集めて付けられる仕様になっており、全施設を回りたい気持ちを高めます。

また、造形活動や美術館での鑑賞タイム、公園での活動などで構成されている「のびのびゆったりワークショップ」では、障害のあるお子さんも参加しやすいよう、とびラーがマンツーマンでサポートする体制をとっています。アート・コミュニケーション事業の今後の目標は、そうしたプログラムの趣旨や、アートを介したコミュニケーションの価値をホームページ等を通じてさらに広く発信し、より多様な人々をアートを介してつなぎ「こんな社会に暮らしたい」と皆が思えるような社会づくりに貢献すること。都美館が、美術に元々関心のある方だけでなく、障害のある方や経済的に困難な方、上野公園に足を踏み入れたことのない方にとっての“アートへの入口”となれるよう、活動を継続していきたいと思っています。

Information

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© 東京都美術館

東京都美術館
所在地 〒110-0007 東京都台東区上野公園8-36
TEL 03-3823-6921
開館時間 9:30~17:30(特別展開催中の金曜は20:00まで)
※入館は30分前まで
休館日 第1・第3月曜(特別展・企画展は毎週月曜休室/祝日・休日の場合は翌日)、年末年始など

おすすめミュージアムグッズ

■TOBICAN
都美“館”のお菓子“缶”。館のエントランス風景がデザインされたパッケージの中に、クッキーが12枚(プレーン6枚/ココア6枚)入っています。色は青と緑の2種類。
▼各¥1,080(税込)

■ペーパーウェイトモアレ
ショップには、伝統工芸の職人とデザイナーとの協働による“新たな伝統工芸品”が多数取り揃えられています。こちらは江戸切子の技と魅力が詰め込まれたペーパーウェイト。
▼矢来 ¥8,640(税込) ▼麻の葉 ¥10,800(税込) ▼菊繋 ¥12,960(税込)

更新日:2016年3月23日

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