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第7回 三井記念美術館

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駿河町越後屋正月風景図 鳥居清長筆 江戸時代・18世紀 三井記念美術館蔵

三井記念美術館「駿河町越後屋正月風景図」

最新の東京から日本古美術の世界へ

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三井本館内部

三井家は、江戸時代の呉服店「三井越後屋」を源流に、三井財閥、三井グループへと受け継がれながら、現在に至るまで日本の政治経済の中枢に関わりを持ってきた商家です。その三井家が、約320年にわたって収集してきた文化財を所蔵しているのが、三井記念美術館。2005年、越後屋が創業されたゆかりの地である、ここ日本橋に開館しました。

日本橋地区は現在、金融と文化の中心地を目指して再開発が進められており、当館の入口はそのプロジェクトのランドマーク的存在である「日本橋三井タワー」のアトリウムにあります。そして展示室があるのが、隣接する「三井本館」の7階。関東大震災により内部が全焼した旧三井本館の教訓をもとに、当時の一般的建築費の10倍を費やして造られたと言われる建物です。列柱や輸入大理石を多用した意匠は、壮麗かつ豪華な洋風建築であるとして、1998年には国の重要文化財にも指定されました。最先端の東京を象徴する超高層ビルから入って、昭和初期の東京を代表する建物の中で、日本古美術の世界を堪能していただける美術館です。

三井家ゆかりの地、日本橋

三井家と日本橋との深い結びつきは、1683年にまで遡ります。始まりは、家祖である三井高利が、現在の日本橋室町にあたる駿河町に越後屋を構えたことでした。ツケ払いが当たり前だった時代に、定価で現金取引する新商法「現金掛け値なし」を打ち出した越後屋は、瞬く間に江戸市民の支持を得ます。数年後、向かい側に綿店を開店し、1698年には呉服店と綿店が入れ替わって、越後屋が駿河町の両角地を占める景観が完成。通りの奥に江戸城と富士山が遠望できるこの風景は、江戸名所のひとつとして、浮世絵の格好の画題となりました。当館で所蔵する「駿河町越後屋正月風景図」は、浮世絵師の鳥居清長が1800年頃に描いた肉筆画。現在は、向かって左側に描かれた綿店の地に三越本店、そして右側に描かれた呉服店の地に、当美術館のある三井本館が建っているというわけです。

当館ではほかにも、茶道具、絵画、書跡、能面、刀剣など約4000点の日本および東洋の古美術と、世界の切手約13万点を所蔵しており、適宜入れ替えながら公開しています。特に人気が高いのは、新春の公開が恒例となっている円山応挙筆の国宝、「雪松図屏風」。また、三井家の人々が大切にしてきたひな人形やひな道具を展示する「三井家のおひなさま」展も、日本橋がかつてひな人形の市が立った地であるということもあって、当館の春を彩る展覧会となっています。
(清水実学芸部長)

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国宝 雪松図屏風  円山応挙筆  江戸時代・18世紀

Information

三井記念美術館
所在地   〒103-0022 東京都千代田区日本橋室町2-1-1三井本館7階
TEL   03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館時間  10:00~17:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日   月曜日(月曜が祝日・振替休日の場合はその翌日)、展示替え期間、年末年始

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日本の古美術をメインに扱う館とあって、和風小物も豊富。所蔵品をモチーフにした扇子は、夏の定番商品です。
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更新日:2014年2月12日

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